GPS測量の話
======これは15年ほど前の話である=======
昔、カーナビが出掛けの頃に【GPS】という言葉をよく聞くようになった。
ご存知のとおりアメリカの軍事衛星のデータを民間利用した便利なシステムなのだが、
当時は共産圏対策のためわざと妨害信号を乗せていて、
そのためカーナビ自体もわざと数十メートルの誤差を生じさせていたそうな。
この頃から測量用のGPS計測器もあって、当時勤めていた会社には3台もあった。
幾らか知らんけど非常に高価だったらしい。
3台もあったのには理由があるのだ。
地図上の座標地を求めるのに【三角測量】というのがあって、
三角形の内角の和が360度という公式から成り立っていて、
コレに高さが加わるとX・Y・Z座標となるわけなのよ。
余談だが、オイラは昔から算数の類いが大の苦手だったんで、
この仕事しててもの凄く苦労したのを覚えてるよ・・・・・・・内容はもう忘れたけど(笑)
で、このGPS測量では国土地理院かどっかから妨害信号解読用の暗号データを貰ってくると、
1ミリ単位の座標値が計算されるという仕組みだった。
さて、現場でのお話に移ろう。
GPS装置を3箇所同時に稼動してデータ収集する必要があるのだが、
データ収集まで数時間も掛かるんで途中のバッテリー交換以外は何にもすることがない
結構楽な仕事なんだけど。
これが山地などで設置する場合はもの凄い重労働だったのである!
なんせ、計測中に飛行機が通過しただけでもデータが狂うという非常にシビアなシロモノなんで、
木の枝などが障害物にならないように伐採道具やら10メートル長の金属製ポール、
それをセットするためのトランシットやらクソ重たいGPS装置を人力で山頂まで運ぶのよ(涙)
広島まで出張に行った時のことだった。
GPS衛生から受信したデータは【メモリーカード】みたいなもので記録するんやけど、
今と違って記録容量がものすごく少ないのよね。
なので、パソコンにデータ移した後は必ずメモリーカードをフォーマットしておかないと、
途中でデータ記録が出来なくなってしまう恐れがあったのだ。
でね、オイラ、データフォーマットするの忘れてね・・・・・・パーにしちゃったの。
山頂での計測データを・・・・・・・・
ムチャクチャ怒られました(シュン)